時、種族、常識、二人の間には多くの障害が横たわる。誰かが決めた当たり前を拒絶すること……それを真実の愛と言うのだろうか。
リュック・ベッソン監督作品《LEON》にインスパイアされて熱に浮かされるまま書きました。面白い! と思えたら、映画《LEON》も見ることをお勧めします。
モンスターハンターの知られざる生活を発見。
時、種族、常識、二人の間には多くの障害が横たわる。誰かが決めた当たり前を拒絶すること……それを真実の愛と言うのだろうか。
リュック・ベッソン監督作品《LEON》にインスパイアされて熱に浮かされるまま書きました。面白い! と思えたら、映画《LEON》も見ることをお勧めします。
実際のクエスト依頼内容から物語を発展させてみようという試み第二弾。
短いので、暇つぶし程度の軽い気持ちでどうぞ。
繁殖期・壱ノ月・二十二 フラヒヤ地方ムルバス山麓.
大陸北方を閉ざしていた白い牢獄は崩壊し、大地は生命の息吹に包まれ急速に繁栄する。四ヶ月にも及ぶ封鎖を解かれ、フラヒヤ山脈への登頂が天によって許される時期が訪れた。ジョン・グルールは、まだ雪の残るフラヒヤ山脈麓の平原には不釣り合いな、薄暗い色の鎧を鳴らしながら、新たな生命芽吹く平原を踏みしめた。時刻は早朝、霜柱によって盛り上がった地面を踏み抜くザクザクといった感覚は、遠く東シュレイド王国の首都、ヴェルドに生まれたジョンにとって新鮮な感触だった。しばらくその未知なる感覚を楽しみながら、ジョンはフラヒヤ山脈の登山道入り口を目指す。
続きを読む
今回は超短編。実際のクエスト依頼内容から物語を発展させてみようという試みです。
例の如く妄想&脚色が多分に含まれていますが、気軽な気持ちで読んでみて下さい。
運悪く生き残った。
パーティーで俺だけ生き延びた、俺以外みんな死んだ。
みんなこの世からいなくなってしまった。
気さくな態度で流れ者だった俺を受け入れてくれたリーダー的存在のリキ。
普段は寡黙で多くを語らない双剣使いのエイジ。
世話焼きでどこかに闇を抱えた少女、メアリー。
みんな死んだ、みんな死んだ。もう全員帰って来ない。
「ああああ……ぐあぁあああ」
今日も悪夢から逃れるようにベッドからはい出た。もうすぐ冬が訪れるというのに全身は汗だくだった。
モンスターハンター。それは輝かしい希望であったはずだ。
モンスターハンター。それは新時代の幕開けであったはずだ。
モンスターハンター。それは世界を切り開くフロンティアであったはずだ。
なのに。なのに。なのに……どうして。
どうしてこうなってしまったのだろうか?
分かっている。これがノスタルジィであることくらい。ただのぼやきであることくらい。それでも、考えてしまう。一体どこで違えてしまったのか。
体制の腐敗ゆえか。技術の暴走ゆえか。それともハンター自身が招いた結果か。
これは伝承以外の、我々人間が恐らく始めてヤマツカミと接触した際の記録であろう。
拝啓
揺らめく雷光虫に、温暖期の訪れを肌で感じるこの頃となりました。共に学んだ学術院の皆様のご健勝を心からお喜び申し上げます、さて、この度古遺物調査隊である私が、古龍研究所宛に本書簡をしたためさせて頂きましたのは、他でもない古龍に関する報告でございます。
シュレイド地方の一角にある山脈。その中で比較的小さな名も無き山の中腹に、竜人族の住まう村があった。そこから険しい山道を東に行った場所に、少し拓けた草原がある。主にその村に住むポポ飼いが、ポポに食事をさせるために利用している。今日はポポ飼いとポポの姿は見当たらないが、代わりに年若い二人の竜人族の青年の姿があった。
「ポルクス……人は、人はどうしてこうも弱いんだろうな」
ダグラスが初めて狩場に出てから、およそ2年程の月日が流れていた。
その間ダグラスは実に多くのことを経験した。
とは言うものの、それ程大きな依頼をこなしたわけではない。
ダグラスの相手は相変わらず《ランポス》や《ブルファンゴ》……そして、ダグラスが初陣で苦杯を舐めさせられた《ドスランポス》である。
ダグラスは15歳となり、多くの狩りを通じて男としてもハンターとしても逞しく成長した。
この日もまた、村の近くの《森丘》へと足を伸ばしていた。
勿論……仕事のためである。